ヨーヨーをえらぶときのポイントを説明します。
などは、選択肢がそもそも少ないので、「おすすめヨーヨー」から選んでもらってOKです。
では、今人気の、ストリングトリック用のヨーヨーのえらび方を紹介します。
スリープしている間に、クイッとストリングを引いたら手に戻ってくるのが「引き戻し」設定のヨーヨー。昔からあるヨーヨーや昔のハイパーヨーヨー、ルーピング用のヨーヨーもこれになります。
長所:バインドのいうテクニックを使わなくても巻き戻せる。ルーピングトリックとストリングトリックの両方ができる。
短所:ラセレーションなどのストリングをたるませるトリックができない。予期しない時に戻ってきやすい。比較的スリープが短い。
今、販売されている多くのヨーヨー、特にフルメタルのヨーヨーは、バインドで戻すことを前提にデザインされています。今主流のトリックをやりたいと思えばバインド仕様のヨーヨーが自然と選択肢に入ってくるでしょう。
長所:スリープが長い。ラセレーションなどのたるませるトリックができる。バインドをするまでは巻き戻ってこない。
短所:バインドができないと全く巻き戻せない。うまくバインドができていないとからむことがある。
引き戻しのヨーヨーとバインドのヨーヨー、厳密な境界線はありません。
バインド推奨や必須のヨーヨーでも、ねばりのあるオイルをベアリングに塗ったり、厚めのパッドを貼れば引いて巻き戻ってくることもあります。
逆に、ルーピングヨーヨーでも、パッドが削れていたり、ベアリングにオイルがなくなれば、引いても巻き戻ってきません。
ギャップ(溝)の幅が広く、レスポンス(パッドなど)がレセス(ボディに埋まっていて奥まっている状態)のモノはベアリングの脱脂さえしてあれば、完全なバインド仕様になります。
ヨーヨーはマイナーなものを除けば、大きく分けて以下のように4つの素材群に分かれます。
プラスチック:安価で安全ですが、回転力・回転精度はフルメタルにはかないません。
フルメタル:値段がプラスチックヨーヨーの何倍もします。ただ、回転力・回転精度は抜群によくなります。
金属ウエイト・金属リム搭載:プラスチックヨーヨーとフルメタルの中間の存在。値段もその間ぐらい。回転力はフルメタルに負けないぐらいありますが、回転精度はフルメタルにはかないません。
プラスチック | 金属ウエイト搭載(内蔵型) | 金属リム(外周型) | フルメタル |
フルメタルや金属リムのヨーヨーは「危ない!」というイメージがあるかもしれません。もちろん、金属がむき出しですので、小さいお子さんがヒモをもって振り回せば危険です。ただ、大人が安全に使用する分には特段危ないということはありません。プラスチックのヨーヨーもフルメタルのヨーヨーも総重量はどちらも60-70g前後です。破壊力だけでいえば、それより重い野球ボールやサッカーボールのほうがありますし。
ストリングトリックをするならウイング形状のみですが、その中でもいろいろあります。
ラウンド
ストレート
Hプロファイル
インバースラウンド
フラットリム
ステップストレート
ステップラウンド
ルーピング(クラシック)
ルーピング(ノーマル)
オフストリング
アクセル・軸の種類は大きく分けて3種類あります。
固定軸 | トランスアクセル | ボールベアリング |
軸が固定されていて、回らないモノです。軸の素材は、木製や金属製などさまざま。スリープをするときは、ストリングとアクセルの間で空転します。ひねっても開かないものも多くあります。スリープ時間は、通常5秒~30秒ほど。
軸のまわりで、リングが回転するものです。ストリングは通常、そのリング(プラスチックベアリング、スプール)に二重巻き以上で固定されています。固定軸より、圧倒的にスリープしますが、ボールベアリングにはかないません。リングの素材も、プラスチックや金属などさまざまです。スリープ時間は、通常10秒~60秒ほど。
中にボールベアリング(二重の金属のリングの隙間に、金属の玉が入っていて、摩擦を軽減する)が入っているもので、現在市販されているヨーヨーの95%以上がこのタイプになります。スリープ時間は、通常30秒~180秒ほど。以下で、いろいろな種類を紹介します。
フラット | コンケイブ | センタートラック | グルーブ |
通常のベアリングです。ほとんどの機種に搭載されているものがこのタイプです。
カーブがかかっていてストリングが真ん中に来て安定しやすくなっています。Dif-e-Yoが開発しました。
コンケーブとは異なり、センターが平らで、サイドに坂がついているタイプ。ストリングを真ん中にキープしつつ2本以上のストリングが乗ったときにお互い干渉しないように設計されています。ヨーヨーファクトリーから販売されています。
ストリングがセンターに来てヨーヨー安定するようになっています。Crucialから販売されています。
コンケーブのカーブとは違い、V字のものもあります。ヘンリースのトラピーズベアリングがそれにあたります。
セラミックベアリングや、ゴールドベアリングなど、特殊な素材や、コーティング施したモノもあります。
ベアリングの等級を表すのにABECという表記がありますが、ヨーヨーでの使いやすさにはさほど影響がないようです。等級のいいベアリングは、遊びが少なくスムーズですが、その分、ドライベアリングでの使用にシビアになったり、ちょっとのゴミで戻ってきたりするようになります。
グレードの高いベアリングのほうが、通常、寿命は長いとされていますが、練習時間や、練習しているトリックや、メンテの状態で、寿命は大きく変わってきます。一度投げた衝撃で回らなくなることも稀にあります。洗浄しても直らない場合は、新しいベアリングを購入してください。
ボールベアリング自体にも、いろいろなサイズがあります。以下の一般的なベアリングサイズだけでも10種類あり、いろいろな用途や、目的によって使い分けられています。
回転力が強く、戻りがよいです。ルーピングヨーヨー向きです。
小径ベアリングほど回転力は出ませんが、持続力が高く、ストリングに乗ってもヨーヨーの回転が落ちにくくなります。
ストリングがレスポンスに食いつきやすく、回転力が出しやすく、さらに戻りがよくなります。引き戻し仕様になりやすいです。
レスポンスへの干渉が減るため持続力が高く、ストリングが乗っても回転が落ちにくくなります。バインド仕様向きです。
いろいろなレスポンスのタイプがあります。
スターバースト | アクティブスターバースト | フリクションステッカー | Oリング |
コルクパッド | 4つ穴レスポンス | シリコンパッド | ラバーパッド |
もっとも、主流で、シリコンパッドタイプでも、内径、外径、厚さ、硬度で種類が多くあります。ヨーヨーによっても対応しているものが異なります。スリムサイズがもっとも、一般的。
2003年から2008年頃までの、ヨーヨージャムの主力商品は、このOリングを搭載していました。ヨーヨージャム社自身も、現在は、シリコンリング(シリコンパッド)を多くのヨーヨーに採用しています。
1990年代までは、このタイプが主流。今でも、ルーピングヨーヨーは基本的にこの方式。
ダンカン社が2001年より採用しているレスポンスシステム。今では、種類も、フリクション、ルーピング、シリコンステッカーと多彩。
2000年代前半に、作られたヨーヨージャムのヨーヨーに多く採用されていました。今では、オフストリングの一部機種が採用しているのみです。
直径や幅によって、ヨーヨーの特徴が大きくかわります。基本的に、大きい方が回転力や安定感がありますが、あまり大きいと手のひらに収まりにくかったり、ストリングとストリングの間を通す細かいトリックがやりにくかったります。
逆に小さいヨーヨーは、小回りはききやすいですが、乗せにくかったり、回転力が弱い傾向にあります。
通常の使用では、やりにくい、大会での使用は到底難しいサイズ。
大会での使用は可能だから、かなり直径の小さいもの。
標準的な大きさ。
標準的な大きさの中でも、少し大きめのもの。
標準的な大きさよりは、ぐっと大きいヨーヨー。大きすぎて持ちづらかったり、ひもにかかりすぎたりする場合も。ただ、回転力は圧倒的にある場合が多い。
ヨーヨーの重量は、基本的に、60gから70gの間に落ち着きます。(ミニサイズ、ルーピング、オフストリングヨーヨー除く) なぜなら、それ以上軽いと、ヨーヨーとして回転力が弱く、また、重すぎると、指に負担がかかりすぎて、プレイに支障がでるからです。
回転力、安定感があります。ただ、操作性や、スピードがでにくく、また、腕にも負担がかかりやすくなります。
回転力は、重いヨーヨーには勝てませんが、操作性がよかったり、スピードが出しやすかったりします。負担も少なめ。
最終的には、だいたい、65-67gぐらいが好きというように、好みがだんだんみえてくると思います。最初は、63-67gぐらいの標準的な重さのヨーヨーを選ぶのが良いかもしれませんね。
(2031.8.1 更新)