ヨーヨーは、もともと何千年も昔から親しまれ、古代ギリシャや中国の資料や、ナポレオンの時代にも登場します。現在の「下で空回りするヨーヨー」は、1920年代に確立され、日本では1970~80年代に「コカコーラヨーヨー」が、80年代後半に「スケバン刑事」が流行しました。「コカコーラヨーヨー」は、ラッセル社がコカコーラのプロモーションとタイアップし、ヨーヨーチャンピオンを世界中に派遣し、ヨーヨー普及とコカコーラのプロモーションを行っていました。ヨーヨー自体は、ひねって分解することができない固定軸のもので、数秒の空転(スリープ)はしますが、やはりルーピングトリックが中心でした。プロモーションの終了と同時に、替えヒモが買えなくなる状況が、ヨーヨーの継続を困難にし、当時、多くの子どもたちがヨーヨーをヒモなしで机の引き出しにしまっていました。ほぼ同じ時代に、ヨーヨー関連として人気を博していたのが「スケバン刑事」です。マンガが原作ですが、当時人気のアイドルを起用したドラマが大きな人気を呼んでました。そのヒロインの使うヨーヨーが公式ライセンスグッズとして販売されることは、2000年代になるまでありませんでした。当時の「スケバンヨーヨー」はすべて非公式の商品で、まともにヨーヨーとして使用できるものも少なかったようです。
大正時代の「手車」ブームや、昭和50年代の「コカコーラヨーヨー」、さらに「スケバン刑事」のブームのときにも、多くの熱狂的なヨーヨーファンを生みましたが、当時だれもヨーヨーを精力的に続けることはできませんでした。 しかし、90年代後半のハイパーヨーヨーブーム(第1世代)のときは違いました。ブームの後も、ヨーヨーを続けているプレイヤーたちがいました。これまでにはなかった「インターネット」というものが彼らの大きな助けになりました。愛好者たちはお互いに連絡を取り続けることができ、ビデオなどを配信して腕を磨き、ヨーヨーや換えヒモなど必要なものもインターネットを通じ手に入れることができるようになりました。それにより、ハイパーヨーヨーのブーム後も、継続して続けていける環境ができ、一時は数百人程度まで落ち込んだプレイヤーの数も、インターネットの普及やYouTubeの登場などに助けられ、徐々に数字をのばし、2010年のハイパーヨーヨーのプロモーションが始まる前には、すでに数千人のプレイヤーが国内に存在していました。YouTubeなどで、驚くような演技をしているのは、みんなそういったハイパーヨーヨー世代のプレイヤーたちです。
昔は、木製の軸にヒモが巻いてあったものが主流でしたが、今は、ボールベアリングを搭載しているものが、主流になりました。おかげで、空転(スリープ)時間は、数秒だったものが、1分はあたりまえで、世界記録は20分を超えるほどです。
素材も、当時、プラスチックをハンマーではめ込んでいたものだったのが、今では、NC旋盤で加工されたアルミの削りだしが人気のモデルになっています。値段も、数千円から、数万円のものまでいろいろです。
製品として、アクセサリとして、コレクションしても十分に価値のあるヨーヨーが今日多く作られていて、大人を中心にコレクションアイテムとしても人気です。
現在、ハイパーヨーヨーとして紹介されているブランド「ダンカン」「ヨメガ」「ヨーヨーファクトリー」も、ハイパーヨーヨーのほかにいろいろなヨーヨーを出していますし、それ以外にもヨーヨージャムや国内メーカーのヨーヨーリクリエーション、ターニングポイント、ヨーヨージョーカーなど、大人の心をくすぐるすばらしいヨーヨーがたくさんあります。多すぎて決められないときはヨーヨーの専門店もいろいろありますので、そこで相談・購入することをおすすめします。
ヨーヨーの性能が上がったおかげで、昔はできなかった技も今は、カンタンにできるようになりました。ある程度の練習で、会社の同僚や親戚を「おーっ」と言わせることも難しくなくなりました。インターネットで、トリックのビデオもみることができますし、近くに練習会・ヨーヨークラブ、専門店があれば、直接上手い人に教えてもらうこともできます。練習会などには、学生だけではなく、同じようなコカコーラ世代の30代~40代のお父さんや、お母さんも多くいます。仲間ができれば、上達もそれだけ早くなります。
もうヨーヨーは子どもだけの遊びではありません。もちろん、子供たちにも遊んでもらえればそれにこしたことはありませんが。
「最近、うちの子どももカードゲームやテレビゲームばかりで、よく分からないし一緒に遊べない。キャッチボールもしたがらないし、第一場所がない。」と嘆いているお父さん!
だったら、ヨーヨーなんてどうでしょう?
「犬のさんぽ」でも披露して子どもの心をつかんじゃいましょう。
一緒にいろいろな技を覚えるのも楽しいかもしれません。
全国各地で、いろいろな練習会やヨーヨークラブがボランティアで開催されています。無料だったり、数百円の会場費だけで参加できる集まりばかりですので、一回遊びにいくとおもしろいと思います。うまい人もいますので、できないトリックやメンテナンスでわからないことも教えてくれます。「ヨーヨー仲間」を作るいいチャンスです。ぜひ活用してください。
現在、「一般社団法人 日本ヨーヨー連盟(JYYF)」 が、世界大会やアジア大会のシード権をかけた競技大会を開催しています。参加者は15~25歳ぐらいが多く、子どもの遊びのイベントというよりは、スポー ツの競技会に近い雰囲気・熱気があります。競技はフィギュアスケートのようなフリースタイルとよばれる自由演技で行われ、プレイヤーはその難易度や表現力 を競い合います。世界大会・アジア大会には、通常20カ国近くの選手が集い、競い、交流をして、お互いに健闘をたたえ合ったり、技術を交換したりしています。
当サイト「GIOY」に上記に関する詳しい情報を掲載しています。また、GIOYから紹介するサイトにもいろいろな情報がありますので、ぜひ一度ご覧ください。